強制冷却構造化
   
冷却する為に最適な「カタチ」

熱暴走の原因はビデオチップやCPUの発熱。
つまりはCPUやビデオチップの発熱を抑えてやれば安定した動作環境が得られます。
しかし、PC-98の場合、ほとんどの製品がデスクトップタイプ。タワータイプのDOS/Vや9821Xv20タワー等の様に内部に隙間がほとんど無く、非常に熱を持ちやすい構造になっています。
つまりは無駄が少ないのでタワーと比較してスペースを取らず便利なのですが、必要な無駄も設計段階で考慮してほしいものです。
さらにMATE-X系PCなど多くのモデルはCPUの直上にHDDが設置されているので、CPU近辺に溜まる熱は計り知れないものとなります。
さらにさらに、多くのPC-98はSoket7を搭載したモデルなので満足に使用する為にはAMD K6系CPUの搭載がお約束ともなっていますが、K6-2やK6-IIIは非常に発熱の多いCPUとしても有名なので熱暴走が絶えません。
400MHz程度であれば、そこまで大きな問題にもならないのですが、550MHzのK6-IIIE+を600MHzにオーバークロックして動作させるようなHK6-MS600O-NV4等を装着している場合、CPUの上で目玉焼きが焼けるかと思える程に熱くなり、タワータイプを使用していても環境次第で熱暴走する事さえあるのです。

さて、そんな訳でPC-98には「冷却」が「必須」なのですが、硬い外装にドリルで穴を空けたり、外部から強制送風した程度では生温いという事で、ケースを大幅に改良する事になりました。
こうして完成したのがメッシュケースです。
太さ 0.5mmの網を使用して、本来外装が覆っている部分をすっぽり埋めてしまおうという大胆不敵な手段です。一時期シースルーケースがPCケースの間でも流行りましたが、メッシュもそれなりに格好良く、しかも風もガンガン入る上、温まる暇を与えず抜けてくれるので熱対策にも効果絶大です。
タワーを導入するよりスペース的にも非常にスマートなので、場所も取らず便利です。
また、ケースを完全に取り外してしまうとラジオやテレビ等にも影響し、ノイズが入ってしまう事がありますが、実験の結果、メッシュケースを装着していれば標準ケースの場合同様に、ノイズは発生していませんでした。
やや横から見た図です。
風をファンと風洞で強制的に送り込もうかとも考えましたが、PC-98の場合、入る場所があっても、風が抜ける場所がほとんど無い為、効果も2〜3℃落ちる程度だろうと考えています。この方法ならば、CPUと電源以外にファンを付けない状態で、標準のケースを取りつけた場合と比較し、-10℃以上、発熱を抑える事が可能です。
真横から見た写真です。
デスクトップ型PC-98の場合、PCIビデオカード部分には通気穴が空いていないので、Voodoo系チップ等を搭載した発熱量の多いビデオカードを使用していると、それだけで熱暴走する事があります。
左面だけのメッシュ化でも相当量、発熱を抑える事が可能ですが、下手にケースを加工するより全面メッシュ化してしまった方が格好も効率も段違いというものです。
左面の写真です。
放熱スペースは「この位置」しかありません。
一応外装ケースを付けると、慰め程度か、この位置に通気穴が空いていますが、標準ケースには入った空気の抜ける十分な穴が空いていないので、ほとんど無意味です。
なんにしても、この位置がCPUに風を送るのにはベストなので、ここに電源冷却用の巨大ファンを固定してみました。
幸いな事に、このファンに平行してCPUアクセラレータに装着されているヒートシンクが付いているので、スリットに強力な風がなだれ込み、あちこちから自由に抜けていく仕掛けです。

CPUのヒートシンク部分に電子温度計を装着して計測した結果を見ると、標準ケースの場合より-15℃以上(最大)の放熱効果が確認されました。
熱暴走に悩んでいる方は是非メッシュ化されてはいかがでしょうか。
タワーケースを導入されるより安く、簡単で、格好も良いです。

 

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